SCSI2SDを使ってみた
先日のFloppyEmuで無事にSystem6.0.1をはじめとしたインストーライメージを起動できたので、いよいよインストールします。が、この時代にSCSIのまともなHDDはそう簡単に入手できない&手に入っても寿命が不透明です。ので、最近は変換アダプタを使ってメモリカードをSCSIのHDDに化けさせるのが一般的。
変換番長Pro
よくレガシーPCの復活記事で見かけるCFカード to SCSIなのが「変換番長 Pro」
家電のケンちゃんとかBEEPにも置いてあるので、安心感がありますがちょい高い。あと、Compact Old Macintosh系での動作報告がいまいちハッキリ見つからない...ので今回はパス。
SCSI2SD
海外のフォーラムとかでは割と動作例を見かけるのがSCSI2SD。
これはこれで、色々バージョンがあって、フルサイズのSDなりmicroSDなり、SCSIの電源コネクタ形状が違ったりするので注意。
Macintosh SE/30で使う場合、オススメは動作報告もあるVer.5系です。今回はITEADで販売されていたSCSI2SD(Model:IM150402001)を購入。
SCSI2SDの使い方(漢字トーク 6.0.7をインストール)
設定用アプリケーション
SCSI2SD自身の設定を読み出し/書き換えるためのアプリを公式wikiからDLします。v5使ってる人は上段v5向けのdownloadから。
microSDをセットして、SCSI2SD本体とPCをmicroUSBで接続し、「scsi2sd-util」を起動。以下のように設定していきます。(この時、debug logにfirmware versionやSDの情報が出るので、必要なら確認のこと。また、既に保存されているconfigを元にしたい場合は、[file] - [Load from device] を行う。)



今回は16GBのSDを挿したので、余裕を持ってSCSI ID=0に2GB、SCSI ID=1に4GB割り当てました。設定の重要ポイントは以下
- Vendor : " SEAGATE" (1文字空白+SEAGATE=8文字)
- product ID : " ST225N" (10文字空白+ST225N=16文字)
- revision : "1.0 " (1.0+1文字空白=4文字)
シリアルは適当に変えて。参考は以下
Fitting a SCSI2SD in a 68k Mac - Peripherals - 68kMLA Forums
最後に[File] - [Save to device] で書き込みます。稀に途中で失敗することがあるので、その時はもう一度[Save to device]しましょう。
Macintosh SE/30への組み込み
SE/30にはHDDマウント用の金具がすでに存在する(はず)ので、3.5" HDDの幅のアダプタを使えば簡単にマウントできます。今回は2.5" SSDのスペーサを使って、貼り付けました(雑)
HFSボリューム作成
あとはインストーラからSCSIデバイスを選ぶだけだ〜と思いがちですが、もう一手間必要です。MacOSのインストーラからディスクを認識させるには、Apple Driver Map(Partition Map)と実体のHFSボリュームを先に作成する必要があります。ここでは、KT(漢字トーク) 6.0.7のインストーラ(システム-起動用)をFloppy Emuで読み出し、起動後にLido 7.56を起動しました。(Lidoとシステム起動用の2つのイメージを、要求されるたびにFloppyEmuでセットし直す修行。15回ぐらい入れ替えると起動する)
LidoからSCSIデバイスが見えるので、インストール先にしたいSCSI(今回はSCSI 1)デバイスを選び、Easy Setupを押す。すると、アイコンを選んでダイアログに従えば「Mac Volume」が作成される。(画像は20MのSCSI0しか無いけど本当はちゃんと2つ表示される)
OSインストール
あとは、元のKT 6.0.7インストーラから、作成したMac Volumeが見えるので、インストールを行えば完了です。(FloppyEmuから入れるなら、KT 6.0.7だと4枚のディスクで終わるので楽)
Welcome to MacOS (Kanji Talk) World!!
やっと内臓HDD(もどき)からのブートができました。そんでもって、内臓HDDからブートしてFDDを読み込むと、挿入したディスクを初期化することで使えるようになりました。FDDも内臓HDDも復活したので、ひとまずMacintosh SE/30本来の姿を取り戻しつつあります!(あとはネットワークカードだけ)